一週間前、新宿マルイアネックス 3Fにありますショップ&ギャラリーのFEWMANYさんにて、ミニ個展がスタートしました。
いつの間にか後半ですね〜
展示詳細記事(https://nanaekawahara.blogspot.com/2020/08/exhibition.html)にも加えましたが、展示期間中は作品・グッズをFEWMANYさんのWEBSHOPでも販売しております!遠方の方はもちろん、予定が合わない方、そして今年はこの状況の中外出するのが億劫な方もお気軽にご利用くださいませ(送料をお支払いいただいてしまうことになるのですが、本州にお住まいであれば、一律660円ですので交通費と変わらないというケースもあったり)。本当でしたら、現場で生の作品をゆっくり見ていただいてもらうのが本望ですが、臨機応変に各々が対応していくという今の状況も悪くないのではないでしょうか。ご質問等ございましたら、直接私かお店にお問い合わせください!
FEWMANY 新宿店 WEBSHOP:
https://fewmany-shinjuku.stores.jp/
今回お声がけいただいたFEWMANYの本社スーパーパワーズの竹尾社長に、感謝致します。お誘い受けて制作期間が約一ヶ月ちょっと、個展がひさしぶりということもあり搬入日が近くにつれ緊張と不安が募っていました。その分準備にかなり集中し、1点1点とても良い作品ができたなと思いました。
展示タイトル【夏・夜・思】は、個人制作をするにあたり「夏」の「夜(昼間は仕事のため、個人制作は夜ということ)」に自粛期間中に読んだものや観た作品等から「思」うことから構成されています。展示コンセプトについてのキャプションを作るのを忘れたのですが、今日感想エリアに徒然と書いたので気づいたらそちらもぜひお読みください。
こちらでも書かせていただきます。
自粛期間中に家にいてネットサーフィンが増えたり、ネットフリックスのようなサービス・YouTubeを見まくったりした人が多かったのではと思います。私もそうなのですが。おすすめとしてたまたまこんな動画を見まして:https://youtu.be/xDcyg9DIceQ
そういえば昔の新宿ってタカシマヤの方はちょっと荒んでいて(そして臭い)、おっかなくて渋谷や原宿のように遊びに行けなかったなぁということを思いだしました。私が初めて友達と遊びに行った時、高校の頃は(すでにタワレコがあったと思うんですが)新しいタカシマヤを見ただけですぐに原宿へ移動した記憶があります。全然調べてなくて歌舞伎町の位置もスタジオアルタの位置も知らず。そんなことを思い出し、昔の新宿について調べ始めました。
今でもエンターテイメントや風俗も含めて色んなものに長けている街ですが、昔から歓楽・ショッピング・赤線青線・ドヤ街などめちゃくちゃカオスだったことにすごく興味が湧きました(さらに昔は、内藤新宿)。以前から時々花街に興味は持っていました。新宿の場合だと親はそのような時代を知っているし、下手すると名残が残っていて今も見れるのではないかと思ってて。とはいえ、今の新宿は見違えるほどキレイになりそんな過去があるのは知らない人が増えたと思います。カオスな部分は表立って紹介されるようなトピックではありませんが、その時代に様々な事情で生きた人たちがいたということは記録・記憶するべきだなと思います。
新宿には昔「ムーランルージュ新宿座」という劇場がありました。
私のおばあちゃん(祖母)とおじいちゃん(祖父)はそこで俳優として活動をしていました。おばあちゃんの芸名は南部雪枝、祖父は藤尾純という芸名でした。・・祖父は私が小さい頃に亡くなったので一度も会ったことないですが(そもそも離婚をしたので私も母もわからないそうです)、学校でおじいちゃんおばあちゃんに戦争の話を聞くという祖母が「満州に慰問に行き、日本軍の傲慢な態度はひどかった!」「戦争中とはいえ、パフォーマンスや歌をするのにもんぺなんか着るものか」と言っていた記憶があります(予想外の話の内容で?が飛び交った記憶です。ちなみに後者は歌手の淡谷のり子さんもおっしゃってましたね、祖母はお世話になったと言ってました)。そんな話があるのですが、ムーランルージュ新宿座の存在だって語らなければ忘れ去られることですので、ここでこうやって書こうと思いました。うーん私も気づくのが遅いですが・・・。ちなみに約10年前に「ムーランルージュの青春」という映画があったそうです。公式サイト:http://shinjukuza.com/
上映は今されておらず、サブスクにもないのでまずはDVDを買う感じですかね〜。
ムーランルージュ新宿座のあった場所は新宿国際劇場を経て、現在はドンキホーテです(だいぶ変わった)。昨年ドイツから友達来た時、この隣のゲーセンで遊んだけど・・・
そんなことからムーランを交えた作品も、展示しています(上の画像)。
加えておおおばちゃん?は、荒川おとめ(乙女か、をとめかは不明)という名前で松竹楽劇団SKDにいたそうです。水の江瀧子さんの相手役?
おばあちゃんの遺品、まだあるそうなので何が残っているか気になっていてムーランルージュのこととかないかなと思っています。過去に女優をしていた頃の写真は見たことあったけど、美人でした・・・私と顔を変えてほしい笑。
ムーランのことだけで長くなったのですが、他の作品には、いつも通りに犬やぬいぐるみとかを描いているものもありますが、赤線について触れているような作品もあります。男女どうのこうのより、女性たちの心の中の何かというより、こんな感じだったかもしれないという雰囲気に描いています。自粛期間中は溝口健二監督の「赤線地帯」を鑑賞。その地域の日常を描いていて、登場人物の様々な感情や状況が溢れている良い作品でした。赤線や青線が、新宿ではすぐ周りにあったとか、今では信じられないです。また、パン助と呼ばれた女性たちは洋服を着ていたのですが、皮肉にも今でいうレトロファッションに近いんですよね。戦後は周りから嫌われていた彼女たちの服装が時を越えて、認識が変わっていく。そう思うのは過剰かもしれませんが・・興味深いです。今の新宿二丁目は、昔の赤線地帯で若干はその頃の建物が残っているそうです。先日仕事の帰りに御苑のキンコーズへ行った時に少し散策をしました。そう感じながら歩くのはおもしろかったです、老舗のお豆・おかき屋さんの「相模屋秋澤商店」も知ることができ店主の方にもお話を聞きました。また散歩してみようと思います。
ミニ個展について、一部を説明しました。でももともと少し闇(?)だったり過去の産物についてはすごく興味があり、調べたり多少作品に盛り込んだりはあったんです。でも向き合い方が昔の方がミーハーっぽかったというか。これらの興味が再燃するとは想像してませんでしたが、今の方が丁寧に見たい気持ちが強いです。一旦ここでお話をやめます。
改めてミニ個展の情報です:
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「夏・夜・思」河原奈苗 小個展
' NATSU・YORU・OMOU '
Nanae Kawahara Mini Exhibition in Shinjuku
2020. 8/21 Fri 〜 9/2 Wed